小児矯正の重要性とインビザラインファーストの有効性

小児矯正の重要性とインビザラインファーストの有効性
2024/08/24

小児矯正治療の目的は、①将来矯正治療をするときに、抜歯を避けるため②骨格的な改善を図るため③矯正治療を簡単に終了に導くため④不正咬合の予防のためです。これらの目的は、皆さんもなるほどと納得できるのではないかと思います。

インビザラインには、乳歯と永久歯が混ざっている成長期に使うインビザラインファーストというパッケージがあります。インビザラインファーストは確かに小児の矯正の治療目的に答えてくれます。

インビザラインファーストはアライナー矯正ですから、一つ一つの歯をカバーします。前に紹介したプレオルソやいわゆる拡大床のような矯正装置は一つ一つの歯をカバーはしないので結果的に歯は並ぶかもしれませんが、歯を並べる効果はありません。インビザラインファーストは歯列を拡大する効果もあり、歯を並べることもできます。

以前にもお話ししましたが、小児矯正治療の本当の目的は、脳の正常発育を促す、ということにあります。インビザラインファーストの適応は、図1のように、永久歯と乳歯が混在している時期で、上顎骨が成長する時期に当たります。上顎骨が成長するとは、脳頭蓋が発育することと関連しています。この時に大変重要になってくるのが、鼻で呼吸をすることです。鼻で呼吸をすることで、頭を使った時に発生する熱を冷ますことができるのです。普段鼻で呼吸できるかどうかがポイントになります。

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お子さんをよく観察して、口呼吸をしている、お口がぽかんと開いている、いつも眠そうにしている、集中力がない、落ち着きがない、歯並びが悪い、この先大人の歯が生えてくるか不安、成長が遅めだと気が付いたら、ぜひかかりつけの歯医者さんに相談してください。

以前書いたコラム どうして矯正治療をするの?小児編に詳しく書いていますので参照してください。